近年マンション価格は大きく上昇しており、「今買うと、高すぎて損なのでは?」と考える方も多いのではないでしょうか。
マンション価格高騰の背景には、建築コストの増加や需要の変化など、いくつかの要因があります。特に都市部では新築・中古ともに高い水準が続いており、購入のタイミングに悩む方も少なくありません。
そこで今回は、マンション価格の推移や高騰の理由を分かりやすく整理し、相場の調べ方についても解説します。
Contents
マンション相場の現状と価格推移

国土交通省が公表した「不動産価格指数(令和7年12月・令和7年第4四半期分)」によると、マンション価格は2013年頃から長期的に上昇傾向が続いており、2021年以降は特に急激な値上がりが目立ちます。

また、公益財団法人東日本不動産流通機構が公表した「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」によると、2025年の首都圏における中古マンションの成約価格は平均5,200万円となり、前年比6.3%の上昇を記録しました。

マンション価格は13年連続で上昇しており、新築・中古ともに値上がりが続いています。
マンション購入を検討する際はこれまでの価格推移を踏まえたうえで、将来的な資産性や金利動向も含めて総合的に判断することが重要です。
全国のマンション価格の相場
株式会社不動産経済研究所の「全国新築分譲マンション市場動向2025年」によると、2025年の新築分譲マンションの全国平均価格は約6,556万円でした。
【マンション価格推移】
| 2025年 | 2024年 | 2023年 | 2022年 | 2021年 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 首都圏 | 9,182万円 | 7,820万円 | 8,101万円 | 6,288万円 | 6,260万円 |
| 近畿圏 | 5,328万円 | 5,357万円 | 4,666万円 | 4,635万円 | 4,562万円 |
| 全国平均 | 6,556万円 | 6,082万円 | 5,910万円 | 5,121万円 | 5,115万円 |
| 対前年上昇率 | 7.8% | 2.9% | 15.4% | 0.1% | 2.9% |
出典:株式会社不動産経済研究所「全国新築分譲マンション市場動向2025年」を基に当サイトで一部抜粋して作成
これは過去と比較しても高い水準であり、全国的にマンション価格が上昇している状況が分かります。
例えば、2022年の平均価格5,121万円と比べると、2025年の価格はわずか3年間で約1,435万円も上昇したことになります。
ただし、全国平均はあくまでマンション相場の目安であり、実際の価格は地域ごとに大きく異なります。
2025年のマンション価格を地域別に見ると、首都圏は平均9,182万円、近畿圏は平均5,328万円と約3,800万円の差があります。
そのため、マンションの購入や売却を検討する際は、全国平均だけで判断するのではなく、希望エリアのマンション相場や価格推移を個別に確認するのが重要です。
また、同じエリア内でも立地や駅からの距離、築年数によって価格差があるケースもあるため、より細かく比較してみましょう。
東京23区のマンション価格の相場
東京23区は、交通の便利さや仕事の多さ、商業施設や教育環境の充実など、その暮らしやすさから年々人気が高まり、全国のなかでも特にマンション価格が高騰しているエリアです。
株式会社不動産経済研究所の「全国新築分譲マンション市場動向2025年」によると、2025年の新築分譲マンションの平均価格は約1億3,613万円となり、全国平均の約6,556万円と比べて約2倍の水準に達しています。
【マンション価格(2025年平均・首都圏)】
| 地域 | 2025年 |
|---|---|
| 東京23区 | 1億3,613万円 |
| 神奈川県 | 7,165万円 |
| 埼玉県 | 6,420万円 |
| 千葉県 | 5,842万円 |
| 首都圏 | 9,182万円 |
出典:株式会社不動産経済研究所「全国新築分譲マンション市場動向2025年」を基に当サイトで一部抜粋して作成
首都圏全体の平均価格9,182万円と比較しても約4,400万円高く、東京23区の価格の高さが際立ちます。
さらに都心部を中心に再開発プロジェクトが継続的に進められており、マンション価格が上がりやすい流れが生まれていると言えるでしょう。
再開発によって街が便利になると、居住目的の方だけでなく投資目的の需要も集まります。
東京23区のマンションは資産性が高いと評価されやすく、購入ハードルは高いものの、長期的な資産形成の観点から選ばれるケースが多いのも特徴です。
大阪のマンション価格の相場
大阪もまた、全国的に見てマンション価格が比較的高い水準で推移しているエリアの一つです。
株式会社不動産経済研究所の「全国新築分譲マンション市場動向2025年」によると、2025年の新築分譲マンションの平均価格は約5,088万円とされており、全国平均と同程度の水準に位置しています。
【マンション価格(近畿圏)】
| 地域 | 2025年 |
|---|---|
| 大阪府 | 5,088万円 |
| 兵庫県 | 5,576万円 |
| 京都府 | 5,790万円 |
| 奈良県 | 6,231万円 |
| 滋賀県 | 4,694万円 |
| 近畿圏 | 5,328万円 |
出典:株式会社不動産経済研究所「全国新築分譲マンション市場動向2025年」を基に当サイトで一部抜粋して作成
大阪では新大阪エリアやうめきた地区、大阪城東部エリアなどで再開発が進行しており、都市機能の向上が期待されています。
さらに、訪日外国人観光客の増加によるインバウンド需要も、不動産市場にプラスの影響を与えています。
これらの要素を踏まえると、大阪のマンション市場は今後も一定の需要が見込まれ、長期的には価格上昇の余地があると考えられるでしょう。
マンション価格が高騰している理由

マンション購入を検討する際には、価格相場を把握するとともに、その背景を理解することで、現在の相場が一時的なものなのか、それとも中長期的に続く傾向なのかを判断しやすくなるでしょう。
ここでは、マンション価格が高騰している主な理由を具体的に紹介します。
建築費・資材価格の高騰
マンション価格の上昇を語るうえで欠かせないのが、建築コストの増加です。
国土交通省の「参考資料集」によると、2026年3月時点で主要な建設資材の価格は前年同月比で大きく上昇しており、生コンクリートは14.5%、セメントは12.6%の上昇となっています。
鉄鋼や木材などほかの資材も含め、全体的に値上がりしている状況です。
さらに、人件費の上昇も無視できません。
公共工事設計労務単価は2025年時点で前年度比6.0%引き上げられ、13年連続で上昇しています。
これは主に公共工事の指標ですが、民間工事にも影響をおよぼしており、建設業界全体で人手不足と賃金上昇が続いていることを示します。
建築資材や人件費の高騰が続くと、その上昇分が新築マンションの販売価格にも反映されます。
新築マンションの価格上昇が中古マンションの相場にも波及することで、マンション全体の価格水準が上昇する連鎖が起きているのです。
都市部への人口集中
都市部への人口流入が続いていることも、マンション価格の上昇を後押ししています。
総務省統計局の「住民基本台帳人口移動報告2025年(令和7年)結果」によると、2025年の東京圏は転入超過が12万3,534人となり、30年連続で転入超過となっています。
大阪圏も8,742人の転入超過となっており、大都市への集中傾向は依然として強い状況です。
一方で、東京23区のような都市部は開発できる土地が限られており、新たな供給を急激に増やすことが難しいという特徴があります。
特に駅近や人気エリアでは、再開発や建て替えによる供給が中心となるため、需要に対して供給スピードが追いつきにくい構造です。
需要が増え続ける一方で供給が制約されると、価格は自然と上昇しやすくなります。
加えて、交通利便性や生活環境の良さを求めて都市部に住みたいと考える層は多く、今後も一定の需要が維持される可能性が高いと言えるでしょう。
投資用不動産としての需要拡大
近年は、マンションを居住用としてだけでなく、投資用不動産として購入する動きも広がっています。
その背景には、日本の低金利環境があります。
預金や債券では大きなリターンを得にくいなか、安定した賃料収入や将来的な値上がり益を期待できる不動産は、有力な投資先として注目されてきました。
また、円安の進行により、日本の不動産は海外投資家から見て相対的に割安になるため、東京や大阪などの都市部では海外資金の流入が活発化し、物件の取得競争が激しくなっている状況です。
投資目的のマンション需要が増えると価格はさらに上昇し、特に立地条件の良い物件は、居住用と投資用の双方から需要が集まりやすく、価格が下がりにくいでしょう。
このような需給構造の変化も、マンション価格を押し上げる要因の一つです。
マンション相場を決める主な要素

マンションの価格は、単一の基準で決まるものではなく、複数の要素が複雑に絡み合って形成されています。
そのため、物件の価格が適正かどうかを判断するには、表示されている金額だけでなく、立地条件や建物の状態、市場全体の動きまで総合的に確認することが重要です。
続いては、マンション相場を決める主な要素について、具体的に紹介します。
立地・周辺環境
立地や周辺環境は、マンション価格に大きな影響を与える代表的な要素です。
一般的に、地価や路線価が高いエリアでは土地そのものの価値が高いため、マンション価格も比例して高くなる傾向があります。
また、最寄り駅からの距離や乗り換えの利便性、通勤・通学のしやすさといった交通アクセスも重要な判断材料です。
スーパーや病院、学校、公園など生活に直結する施設が充実しているかどうかも、居住ニーズに大きく影響するでしょう。
特に、再開発エリアや人気エリアに位置するマンションは、将来的に需要が維持されやすく、築年数が経過しても資産価値が下がりにくい傾向があります。
将来の売却や賃貸運用を見据える場合は、立地の将来性も含めて検討することが大切です。
築年数・建物状態
一般的に、マンションの価格は築年数が経過するほど下がる傾向にあります。
ただし、築年数だけで一律に価格が決まるわけではありません。
例えば、耐震基準を満たしているかどうかや、大規模修繕の実施状況、管理体制の良し悪しなども、マンションの価格を左右する要素です。
管理が行き届いているマンションは、築年数が経っていても良好な状態を維持しやすく、結果として市場評価が高くなることもあります。
また、同じマンション内でも、階数や方角、日当たり、間取りの使いやすさ、リノベーションの有無によって価格差が生じる点にも注意が必要です。
特に眺望や採光条件は居住満足度に直結するため、価格に反映されやすいポイントと言えるでしょう。
市場の需給動向
マンション価格は、需要と供給のバランスによっても変動します。
購入希望者が多い人気エリアでも、新築マンションの供給が一時的に増えると周辺の中古物件との競合が生じ、価格が調整されるケースがあります。
一方で、売り出し物件が少ないエリアでは、購入希望者同士の競争が起きやすく、結果として価格が上昇することも珍しくありません。
また、先述した通りマンションは居住用だけでなく投資対象としても需要があります。
そのため、賃料相場や利回りなどの収益性も、マンション価格に影響を与えます。
特に都市部では、安定した賃貸需要が見込める物件ほど投資対象として評価されやすく、価格が下がりにくい傾向にあります。
マンション相場を見極めるうえでは、このような需要と供給の動きを把握することも重要なポイントになります。
マンション相場は地域でどう変わる?

先述した通り、マンション相場は全国で一律ではなく、地域ごとに大きな差があるのが特徴です。
| 地域 | マンション相場 |
|---|---|
| 東京23区 | 1億3,613万円 |
| 神奈川県 | 7,165万円 |
| 埼玉県 | 6,420万円 |
| 千葉県 | 5,842万円 |
| 大阪府 | 5,088万円 |
| 京都府 | 5,790万円 |
| 奈良県 | 6,231万円 |
| 滋賀県 | 4,694万円 |
出典:株式会社不動産経済研究所「全国新築分譲マンション市場動向2025年」を基に当サイトで一部抜粋して作成
特に東京23区は1億円を超える水準となっており、ほかのエリアと比較しても突出して高い価格帯にあります。
一方で、同じ首都圏でも神奈川・埼玉・千葉では5,000万〜7,000万円台が中心となっており、都心へのアクセスを確保しながら価格を抑えやすい点が魅力です。
駅距離や沿線によっても価格は大きく変動するため、都内か郊外かだけでなく、「どの路線か」「急行停車駅か」なども判断材料になるでしょう。
近畿圏においても同様に、大阪府・京都府・奈良県・滋賀県で価格差が見られます。
奈良県と滋賀県では1,500万円以上の差があり、同じエリア内でも需要の強さや交通利便性によって相場が大きく変わることが分かります。
例えば、同じ市区町村でも「駅徒歩5分以内」と「徒歩15分以上」では数百万〜数千万円の差が出ることも珍しくありません。
また、再開発が進むエリアの場合、周辺相場よりも高値で取引されるケースもあります。
そのため、マンション相場を正確に把握するには、都道府県単位ではなく、市区町村や駅単位、さらには個別物件の条件まで踏まえて確認することが重要です。
ポータルサイトや不動産会社の成約事例などを活用し、複数の物件を比較しながら相場感をつかみましょう。
マンション相場の調べ方

マンション相場を把握するうえで基本となるのは、実際の取引事例を確認することです。
まずは同じマンション内で過去にどのような価格で売買されているか、現在いくらで売り出されているかをチェックしましょう。
同一物件の事例は、立地や管理状況などの条件が共通しているため、最も参考になる指標です。
同じマンション内に十分な事例がない場合は、近隣エリアで築年数や専有面積、間取り、駅からの距離が似た条件の物件を複数確認してみましょう。
徒歩5分以内と10分以上では価格が大きく変わることもあるため、条件をそろえて比較することで、より現実的な相場感をつかめます。
具体的な調べ方としては、不動産ポータルサイトの活用がおすすめです。
エリアや価格帯、築年数などを絞り込むことで、現在の売り出し価格を一覧で確認できます。
また、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、実際の成約価格を調べられるため、より精度の高い判断ができるようになるでしょう。
さらに、より正確な価格を知りたい場合は、複数の不動産会社に査定を依頼することで査定額の差や根拠を比較でき、適正価格を見極めやすくなります。
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